「漫画村」運営者の情報提供をしたホワイトハッカー、驚きの謝礼額を明かす

2019年10月11日、「DeepWebUnderground」(登録者数9万人)が「DWU VS ホワイトハッカーCheena 漫画村閉鎖と星野ロミ逮捕の真実を語る!【#038】」という動画を公開しました。

深層Webからの刺客

ディープウェブ・アンダーグラウンド(DWU)は、「深層Webからの刺客」を名乗るバーチャルYouTuber。昨年4月のデビュー時に、海賊版の漫画閲覧サイト「漫画村」を燃やすと宣言。
その直後に漫画村が閉鎖されたことでも話題となりました。
(参考:KAI-YOU「『漫画村』閉鎖か “深層Webからの刺客”説に注目集まる」)

今回ゲストとして招かれた「Cheena(チーナ)」はホワイトハッカーで、NHKの番組に出演経験があり、『ダークウェブの教科書』という書籍も出版している人物。

1年ぶりの対談

2人の対談は2018年4月以来1年半ぶり。
前回はボイスチェンジャーを使っていたCheenaですが、今回の対談では地声となっていました。

動画では、漫画村とその運営者とされる星野ロミ(路美)をメインテーマに対談が行われました。
※おそらく収録があった8月時点では星野ロミはフィリピンで拘束中でしたが、9月24日に日本へ強制送還されています。(朝日新聞

Cheenaによると漫画村は、漫画がアップロードされているのは別のサーバーであり、自分たちは画像のリンクを掲載しているだけなので違法ではないというスタンスだったと説明。
しかしその主張が通らず、フィリピンで拘束されたのだろうと解説しています。

警察からの協力依頼があった

逮捕にあたってCheenaも協力をしたのかをDWUが尋ねると、
Cheenaは2017年時点で、警察から実際に協力依頼があったと明かします。
「カッコいい!」と興奮するDWU。

僕が持ってる情報を警察官に渡すみたいな感じですね

情報提供というかたちでの協力だったようで、具体的には
「漫画村の運営者が星野ロミなんじゃないかっていう」情報を提供したそうです。

星野ロミのメールアドレスを見つける

情報の入手方法は、ハッキングではなく「合法な手段」とのこと。
ハッキングして得た情報は、違法な証拠となり、裁判で使えないという事情があるそうです。

Cheenaは漫画村のセキュリティ的に甘い部分を調べた結果、

そのときはたまたま、漫画村のサイト全体のなんかデータベースみたいなのが入手できて、その中に星野ロミの個人のメールアドレスみたいなのが入ってて、それでこいつなんじゃないかって目星はだいたいついて

と、逮捕につながる重要な情報を得ることに成功したようです。

謝礼はたったの3000円

DWUが警察から謝礼はもらったのかと尋ねると、

協力費みたいなのをもらったんです一応。
その額が結構ビックリして、あの・・・3000円。

との答え。
これにはDWUも「え?」と絶句。
「漫画村の星野ロミを逮捕するための情報を与えて3000円?」と驚きます。

Cheenaも

(逆に)僕の持ってる情報はこんなにも価値がないのかなという感想をもってしまった

とのこと。
一方、Cheenaによると星野ロミは日に300万くらい稼いでいたそうで、DWUは

星野ロミは1日に300万円稼いでるのに、Cheena君はその星野ロミを挙げて3000円しかもらえてないの!?
ねぇ? どう思う? この世の中。

とため息を漏らします。

漫画村への対策には、サイトそのものへのアクセスを遮断する“ブロッキング”が議論されていたこともありましたが、Cheenaは法律上、導入は難しいと考えている様子。
違法サイトの収益源である広告収入を断つために、広告代理店などに出稿を取りやめるよう働きかける程度の対策になると話しました。

ちなみに、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は漫画村の著作権侵害による被害総額が3200億円にのぼると試算しています。
この試算には多くの疑問も投げかけれてはいますが、莫大な被害を与えていたことは明らかで、それにもかかわらず逮捕の決め手となる情報提供の謝礼がたったの3000円というのには驚かされます。