100人に迫るYouTuberが参入。
急成長する中国系ゲーム配信プラットフォーム「ミルダム」

昨年9月末にサービスを開始した動画配信プラットフォーム「Mildom(ミルダム)」に、YouTubeからも多数の動画配信者が参入しています。

中国の大手プラットフォームが日本進出

ミルダムとは、ストリーミング(ライブ)配信に特化した動画配信プラットフォーム。
『シャドウバース』を始めとしたスマートフォンゲームや、『フォートナイト』といったPCゲームなど、様々なゲームの実況プレイ動画が配信されています。

中国の大手動画配信サービス「斗魚(闘魚、DouYu)」と、日本の商社「三井物産」が共同で立ち上げた「DouYu Japan」という会社が運営を行っています。
親会社の斗魚は昨年7月にナスダックで800億円規模の資金調達を行ったように、潤沢な資金をバックに日本の動画配信業界に参入した形です。
(参考:Bloomberg「中国スタートアップ企業の闘魚、米国で840億円規模のIPO実施」)

潤沢な資金をバックにプロモーション展開

潤沢な資金を背景に、ミルダムは多額の報酬を用意して動画配信者を集めました。

手始めにミルダムは、動画配信者に対して、配信1時間につき500円の報酬を支払う、というプロモーションを展開。
さまざまな条件こそあったものの、動画の視聴回数にかかわらず一律に報酬が支払われるということで、駆け出しクリエイターの間で急速に普及。

サービス開始からわずか3週間で5000人、5週間が経過した頃には15000人以上のクリエイターから申込みがあったようです。

ミルダムに移行するYouTuberも

またミルダムは「人気パフォーマーになると当社と専属契約を行い、月収制になります」ともしており、有名な動画配信者に対しては、個別でさらに高額な報酬を用意しているようです。
(参考:Green「株式会社 DouYu Japan」)

UUUM所属のYouTuber「マグロヘッド」(13万人)は2020年1月14日に投稿した動画で、今後はミルダムを中心に活動をしていくことを宣言しましたが、その理由は「お金が欲しいので」という非常にシンプルなもの。

13万人の登録者を抱えるYouTubeが、あえてミルダムというプラットフォームに移行するほど魅力的な報酬が用意されていたことは明らかでしょう。

100人に迫るYouTuberがミルダムに参入

こういった背景から、YouTubeからも、ミルダムに参入する配信者が続出しています。

ユーチュラが調査したところ、ユーチュラに登録されているチャンネルだけで、100人に迫るYouTuberがミルダムで動画配信を始めていることが分かりました。
また、動画概要欄でミルダムについて言及している動画は、1月16日までに2000を超えています。

具体的なところでは、人気ゲーム『マインクラフト』の実況プレイなどで知られる「KUN」(登録者数95万人)や「28(ふたば)ちゃんねる」(同59万人)、「べるくら企画」(同55万人)もミルダムへの参入を果たしています。

数十万人の登録者を抱え、多大な影響力を持ったYouTuberも、ミルダムに参入しています。

視聴者はこれから?

一方で、視聴者の間ではまだまだ浸透していないというのが、ミルダムの現状。

『モンスターストライク』の実況プレイで有名な「なうしろ」(同64万人)は1月4日、YouTubeでライブ配信した動画を、ミルダムでも同時に配信しました。
YouTube上では17日までに9.7万回再生されているこの動画ですが、ミルダムでの再生回数はわずか4500回ほどとなっています。

KUNもマインクラフトを中心に多数のゲームプレイ動画を投稿していますが、再生回数は2000〜2万回と、YouTubeと比較して10分の1ほどとなっています。

潤沢な資金を背景に、多数の配信者を集めているミルダム。
ゲーム実況プラットフォームとして、YouTubeを脅かす存在になるのでしょうか。