マックスむらいのAppBankが倒産寸前?噂広がる

AppBankが倒産?

まとめサイトなどで、「マックスむらい」が役員を務めるAppBankが「倒産寸前」という噂が流れています。そこで今回はAppBankが本当に倒産の危機にあるのか調べてみました。
 

ソースは四季報

そもそも、なぜそんな噂が流れたのでしょうか。

調べてみると、企業の経営状況などを網羅する『会社四季報』という情報誌の中に「『企業の継続性』にリスクがある会社一覧」というページがあり、そこにAppBankの名前が掲載されていたことが原因のようです。
 

会社としてのAppBankとは?

AppBankといえば、あの「マックスむらい」らが所属する会社としても有名です。公式ホームページによるとAppBankは、情報発信を行う「メディア事業」に加え、マックスむらいをはじめとした動画コンテンツの著作権を利用したビジネスを行う「ライツ・マネジメント事業」、実店舗の運営を行う「ストア事業」、ゲームなどに表示される広告を手掛ける「広告プラットフォーム事業」の4つを事業の要としています。2015年には東京証券取引所マザーズへの上場を果たしています。

会社四季報においても、以下のように評されています。

ゲーム、スマホ関連の紹介サイトでの広告提供と店舗、ネット通じたスマホ周辺商品の販売が柱(会社四季報ONLINE

また、YouTubeでも「AppBankTV」(登録者数24万人)というチャンネルで、ゲームに関する情報の発信を行っています。
他にも、マックスむらいがドッキリ動画などを投稿するチャンネル(登録者数155万人)があります。どちらのチャンネルもほぼ毎日動画が更新されています。

ちなみに、株式を上場している企業は、個人を含む不特定多数の株主から経営をまかされているということです。そのため、企業には⾃社がどういう状態かを逐⼀開示する義務があります。もし、その企業の経営が危ないということになると、4半期ごとに開示する決算書において「継続企業前提の疑義注記」あるいは「継続企業の前提に関する重要事象」という注記で「経営が苦しいです」と明記しなければならないため、いつの間にか倒産してしまった、という事態にはなりません。

なお、噂に上がっていた会社四季報のページは、こうした「疑義注記」のある企業を一覧にしたもの。AppBankが2月14日に開示した「2018年12月期決算短信」にも「継続企業の前提に関する重要事象等」という項目がありました。

 

決算情報を見てみた

ここで、AppBankの「2018年12月期決算短信」を確認してみます。ここに2018年1月~12月の決算情報が載っており、最新の経営状態がわかります。

1.連結経営成績

AppBank決算短信

この「連結経営成績」という欄では、会社がどれだけの売り上げや利益を上げたかを確認することができます。売上高は前年度に比べて22.2%も落ちており、本業による利益を表す営業利益は2億1300万円のマイナスということになります(△はマイナスという意味)。
つまり、2018年、AppBankは2億1300万円の営業赤字でした。なお、親会社株主に帰属する当期純利益、つまり本業以外で稼いだおカネも含めた最終利益も、2億5000万円のマイナス。相当厳しい状況であることがわかります。

2.キャッシュフロー

AppBank決算短信

次に確認するのは、キャッシュフローと呼ばれるものです。中でも「営業活動によるキャッシュフロー」では、会社が事業活動でどれぐらいの現⾦を得たかを表します。ここの数値が△(マイナス)なので、「AppBankは営業活動がうまくいっ ていない」と判断でき、今後の活動に不安は隠せません。

3.自己資本比率

AppBank決算短信

この連結財政状態という欄ですが、中でも注⽬すべきは「自己資本⽐率」です。⾃⼰資本⽐率は、会社の持つ資本のうち、どれくらいが⾃社のものかを表しています。自己資本比率が高いほど、借金など返済しなくてはならないおカネが少ないということです。

また、企業の健全性を調べる指標に「流動比率」というものもあります。これは会社が1年以内に現⾦にすることができる資産に対し、1年以内に返済すべき負債がどれだけあるかを表します。AppBankの場合、この流動⽐率で判断すると、短期的に⾒れば負債の返済に⾸が回らなくなることはないと考えられます。

4.継続企業の前提に関する重要事象等

最後に、「継続企業の前提に関する重要事象等」の項目を確認しましょう。今まで見てきたように、AppBankは2018年12月期において営業赤字を計上しており、これで営業キャッシュフロー、最終利益とも3年連続の赤字となるそうです。これは継続企業、つまり企業を継続していくにはかなり厳しい状況であるといえます。しかし、この項目を読み進めていくと、「9億5500万円の現金がまだ手元にあるうえ、経営改善のための努力をしているので、“まだアウトではない”」と言っています。ちなみにAppBankには昨年8月から、経営コンサルティングを行うアドバンテッジアドバイザーズという会社が経営支援に入っています。この会社とともに、経営改善のための努力をしているということのようです。

 

つまりAppBankは倒産するの?

ここまで決算短信を見てきましたが、AppBankは倒産するのでしょうか?

ここまで決算短信を⾒てきましたが、はたして本当にAppBankは倒産するのでしょうか?

「倒産」とは⾮常にあいまいな⾔葉ですが、ここまで⾒てきた情報からは「すぐには倒産しない」と考えられます。
上場企業の中でも上場基準に触れる恐れのある企業は、⽇本取引所によって「監理銘柄」としてリストアップされますが、2019年2⽉現在、そちらにもAppBankの名前はまだありません(日本取引所ホームページ

 

AppBankの盛衰

AppBankといえば、スマートフォンゲームの黎明期から攻略情報の第一人者として活躍してきました。マックスむらいのチャンネルも、当サイトが運営を開始した2015年7月時点では登録者数ランキング8位を獲得しています。

しかし競合の台頭や消費者のスタイルの変化のためか、マックスむらいのチャンネルは2019年2月現在、登録者ランキング59位、今月は登録者数を1300人減らすなど「オワコン」状態に陥りました。
AppBankの方も店舗数が減少傾向で、2月には大阪のAppBankStoreの梅田店を閉店しています。
すぐに倒産という状態ではないものの、AppBankの先行きが厳しいことには変わりはなさそうです。